JavaFXのWindows環境におけるHiDPI対応について調べたことのメモ

先日のVAIO Tap 11レポートのエントリで、こんなことを書いていました。

ただ、高 DPI スケーリングに対応していないアプリケーションが多いことが分かりました。
(中略)
NetBeans はデフォルトだとコンソールの文字が豆粒のようになってしまい、とても悲しかったです (タスクバーの大きさに対するコンソールの文字の大きさに着目) 。

そのうち JavaFX で高 DPI に対応するにはどうすればいいか、調べてみるつもりです。

というでちょっと調べてみましたが、まだいい対応策が見つかっていないので、以下に現在分かっている点だけをとりあえず列挙します。

  • Windows 環境について言えば、JavaFXプログラム内でサイズ指定に使うピクセルは Device Independent ではない
    • つまり、JavaFXのプログラムで指定した数値がそのままスクリーン上のピクセル数になる。
    • なお、Mac では既に Device Independent になっているらしいが、手元に Retina Mac がないので確認できず。
  • Screen クラスには getDpi() メソッドがあり、これを用いて実行環境上の DPI を取得することは可能。これを使ってプログラム上でスケールの調整をすることは可能。
    • とは言え、シーングラフ上の各コンポーネントのサイズを一々設定し直すのは面倒。
    • Java コード上で指定しているピクセルはいいとして、外部 CSS についてはファイルを作り直す羽目になる。
    • ルートのレイアウトコンテナに対して、Scale を設定することでまとめて拡大すれば良いように思われるが、Transform による変形はレイアウト境界に対して影響を及ぼさないため、レイアウトコンテナ上の Node 達がレイアウトコンテナから「はみ出す」ことになってしまう。

というわけで現状 Windows 環境では HiDPI に対応したアプリケーションを作るのは容易ではない感じです。
一番やりやすいワークアラウンドは、CSS のピクセル指定部分をテンプレート化しておいて、まとめて置き換える方法ですかね。もしかしたら単位に em を使えばいいのかな?

とにもかくにも JavaFXWindows でも Device Independent Pixel (DIP) に対応してくれるのが一番なんですけどねえ。
JIRA にもこのようなチケットが上がっていますが、Windows の世界でも高解像度端末が増えてきていますし、早く対処してもらいたいところです。

現在分かっていることはこんなところです。もう少し調べて何か分かったらまたエントリをアップします。